住宅ローンには、返済期間の全期間で金利が固定される固定型、選択した当初の一定期間だけ金利が固定される固定金利期間選択型、
一般に半年ごとに金利が見直される変動型の主に3タイプがある。
このうち変動型は当初の金利が最も低いのが最大の魅力で、
現在はなんと0.3%台から選べる史上空前の超低金利状態。
変動型は適用金利が半年ごとに変動する可能性がある。つまり将来の金利上昇リスクを常に自分でとることになる。
固定型や固定期間選択型は金利が固定される間の金利上昇リスクを金融機関がとるため、その分、金利が高めに設定される。
最長35年という長期借り入れとなる住宅ローンでは、変動型はハイリスクと見なされることが多い。
しかし、ここで言うハイリスクという表現はあくまで固定型との相対的な見方にすぎない。
重要なのは、変動型のリスクの程度を具体的な数字で知っておくこと。
変動型のリスクが自身の経済力に照らして十分に許容できる範囲であれば、過度に怖れる必要はないし、
逆に固定型と比べて利息負担を大きく減らせる可能性もある。むしろその可能性は、
新型コロナ禍の発生によって以前よりも高まっていると考えられる。
変動型住宅ローンの金利は、概ね日銀の政策金利に連動する。
2000年代はほとんどの期間、日銀がゼロ金利政策や現在のマイナス金利政策をとってきたため、
この20年間ほど変動型の基準金利は変動型とは名ばかりで、ほぼ過去最低水準が続いてきた。
日銀が政策金利を超低金利に維持しているのは、長引くデフレが最大の要因。
デフレ下では需要が供給を下回るため、企業は投資に消極的になりやすい。その結果、資金需要が低迷することになる。
企業が資金を借りて投資することは経済を回すエンジンである。
このため日銀は企業が資金を借りやすくするため政策金利を極限まで下げている。
加えて、企業の資金需要の低迷によって、多くの民間金融機関は従来の儲け口が減ったことで、
個人向け住宅ローン融資に活路を求めるようになった。
これが銀行間の住宅ローン金利の引き下げ競争につながった。
将来的に、変動型の金利が上がる時がきたら、上で述べた超低金利化の逆の現象が起きているはず。
すなわち、日本経済が好景気に沸いて、デフレからインフレに転じ、
投資資金を借りたい企業が次々現れるような状況になる、ということだ。もちろん、個人の所得も増えている。
そこまでくれば、マイナス金利やゼロ金利政策は解除されるだろうし、
金融機関の住宅ローン獲得競争も下火になり、住宅ローン金利は全般的に上がることになる。
現実を見れば日本がそのような経済状況に転じるのは数年程度では難しいと誰もが思うはず。
実際に近年の日本で比較的景気が良かったとされる、アベノミクスの初期においてすら、
当時のゼロ金利政策は解除されなかった。
それどころかデフレを脱しきれず、2016年にはマイナス金利政策まで踏み込んで現在に至っている。
こうした過去の経緯だけを見ても、変動型の金利はそう簡単には上昇しなさそうだが、ここにきてさらに経済の浮揚を阻害する事象が起きた。
それが新型コロナ禍である。つまり、新型コロナ禍の発生によって、
変動型の金利が将来的に上がる時期が、いっそう遠のいたと考えられる。
住宅ローンの金利はその時々のローン残高にかかるため、返済期間が進むほど残高が減って金利変動の影響が小さくなる点。
住宅ローンは30年以上の長丁場のため、変動型の金利上昇リスクを不安視する人は少なくない。
しかし、そのリスクは返済期間を通して一様ではなく、返済が進むほど小さくなっていくという性質がある。
また、5,000万円の借入で金利上昇幅が0.5%程度の場合で、返済負担の増額リスクは月額1万円程度の範囲ということも知っておくべき。
住宅ローンで一般的な元利均等返済では、当初の金利が低いほど月々の返済額が少なくなると同時に、ローン残高が早く減るという点。
前者の特徴は容易に想像がつくだろうが、ローン残高が減る早さの違いに気づいている人は案外少ないのではないだろう。
ローン残高は金利がかかる元なので、これが早く減ることは金利上昇リスクの軽減に直結する。
仮に将来、金利が上がる時がきたら、それは決してネガティブなことではなく、好景気に沸き国民の所得が増えて、
金利上昇への対応力も上がっているはず。その観点からも、金利上昇リスクを過度に不安視する必要はないというのが筆者の見方。
金利上昇リスクの許容度は人それぞれであり、人によって貯蓄の得手不得手もある。
したがって全ての人に変動型を勧めるわけではない。歴史的に見れば、固定型も十分に低金利な水準なので、固定型を選ぶことを決して否定はしない。
大切なことは変動型はリスクが大きいという抽象的な捉え方をせず、リスクを具体的な数字で測ること。
そのうえで、自身の所得や貯蓄、リスク許容度に照らして、確信をもって判断することをお勧めする。
新居が決まり、新しい暮らしを始めようとする際に、家具を選ぶ楽しみに想像を膨らませる人も多いのではないでしょうか。
一方で、手持ちの家具は新居に合うのか、それとも家具を一新したほうがいいのか、悩む人もいる。
これから新居とともに家具を検討したい人へ家具の選び方や考え方について、
野村不動産インテリアサロンに在籍するインテリアアドバイザーがお届けします。
多くの人がイメージしやすいテーブルや椅子、ソファなどのほか、チェストやキャビネットなどの収納家具もあります。
いずれも必要な場所にそのまま置いて使用する置き家具ですが、
家具には部屋の壁に固定する形で製作する造作家具もあります。
造作家具は、サイズやデザイン、必要な機能などを家族の好みや住まいに合わせて調整できます。
内装とともにプランを立てられるので、室内空間全体の一体感が格段にアップするでしょう。
また、造作家具は扉の形状や材質なども全てオーダーになりますが、システム収納家具といって
家具メーカーが用意した豊富なサイズ展開のパーツを組み合わせてつくり上げるものもあります。
椅子やテーブル、ソファなどの置き家具は、魅力的なデザインのものが多い
私たちインテリアアドバイザーは、置き家具や造作家具、システム収納家具それぞれの特徴を上手に取り入れて、
全体として使いやすく魅力的な住まいになるようお手伝いをしています。
実際に置き家具を選んだり、造作家具やシステム収納家具について検討したい場合に、何から始めればいいのでしょうか。
私は、長く使っていくものだからこそ、実際に多くの家具を体感することをおすすめしています。
なぜなら、素材感や使い心地など、家具は実物を見ないとわからないことが多いからです。
雑誌やカタログ、WEBサイトなどでイメージを固めることは大切ですが、店舗や家具メーカーのショールームへ足を運んで、
家具に触れてみてはいかがでしょうか。例えばチェアやソファは、
実際の座り心地を試してみた上で自分にとってのお気に入りをセレクトすることをおすすめします。
そのようにして選んだ家具は、実際に購入した後の暮らしの中で、心地良さを感じることができます。
お気に入りのチェアやソファに座ったときに味わう感覚、その瞬間の積み重ねが家を買ってよかったという気持ちにつながっていくと思います。
ぜひ多くの人に触れてみて欲しいのが、FLEXFORM・B&B Italia・Minottiなどの有名ブランドの家具です。
家具を選ぶときの視野が広がりますし、知識が深まれば、家具選びがもっと楽しくなることでしょう。
ショールームには部屋づくりのヒントがたくさんあります。家具そのものは言うまでもなく、
スタンド・ペンダント照明・グリーンなど多彩なアイテムでコーディネートされたインテリアが、家具のレイアウトや住まいづくりの参考になります。
間取りや家具のレイアウトを考える際には収納がもっと欲しいといったご要望が出ることも少なくありません。
置き家具だけではあまり収納スペースは増えないので、結果、収納を優先するか、
インテリアとしての見た目を優先するかという選択に迫られることもあります。
そのような場合には、システム収納家具や造作家具をひとつの収納スペースとして考えるといいでしょう。
これらの家具は間取りに合わせてつくることができるため、動線を妨げないよう柔軟に設置場所を考えることができます。
壁一面を造作家具で収納にすると狭く感じるのではと気になる人もいるかもしれませんが、
その点はカラーや素材、高さなどを調整することにより、圧迫感を減らすことができます。
例えば、リビングの壁に造作家具を検討する場合、扉を部分的に減らしたり、ガラスやミラーなど材質の異なるものを取り入れたり、
どこかにアイキャッチをつくるなど、抜けを意識したコーディネートによって空間がすっきりします。
フォーカルポイントを意識したバランスのさじ加減は、インテリアを綺麗にまとめる鍵のひとつとなることもあります。
リビングの壁面収納の例。あえて壁を見せたり、素材を変えたりすることで圧迫感を感じさせないようにしている
インテリアのプロに相談して、住まいに合った家具選びを
理想のライフスタイルを実現するためには、豊富な専門知識をもつインテリアのプロに頼る、相談する、
という選択肢もあれば心強いことでしょう。
私たちインテリアアドバイザーは、お客さまがスムーズに気持ちよくお住まいいただけるように、
家具選びをはじめ、インテリアコーディネートのサポートをさせていただいています。
野村不動産のインテリアセレクションは、こうしたインテリアのお悩みや課題をインテリアアドバイザーに相談いただきながら、
手配や設置までをトータルでお任せいただくことができるサービスです。
東京・西新宿にある野村不動産インテリアサロンには、テーブルや椅子などの置き家具からシステム収納家具、
造作家具まで、さまざまな商品の展示をしております。サンプルをもとに購入すべき家具の方針を検討いただき、
さらに、プロのインテリアアドバイザーがショールームの見学手配や採寸・納品まで一貫して窓口となり、対応いたします。
かつて日本では、土地や不動産の価格は上がり続けるものという、いわゆる土地神話・不動産神話が信じられていた。
現在は、不動産の価格は時々の経済情勢によって、上がったり下がったりするものという認識が広く浸透していて、
当の神話を信じている人は皆無だろう。
しかし、日ごろからマンション市場を数字で分析している筆者は、ある興味深いデータに遭遇した。
それは、土地神話ならぬマンション神話は実は生きているのではないか、と思わせる内容だったのだ。
90年前後の不動産バブルとその崩壊による価格の急上昇と急落は、明らかにトレンドを逸脱しているが、
それを一時的な市場の乱れと捉えたらどうだろう。首都圏・近畿圏とも、
新築マンション平均価格は概ね一定の角度で上昇し続けている、と見ることも可能ではない。
1973年から現在に至るまで首都圏・近畿圏の新築マンション価格はほぼ一貫して上がり続けているグラフを描くことになる。
つまり、90年前後の不動産バブルをあくまで一時的な市場の乱れと捉えるならば、
マンション価格は長期的に上がり続けるものという神話が生きていることになってしまう。
そもそも90年代初頭のバブル崩壊までは不動産価格は上がり続けるものと信じられていた。
しかし、そう信じて不動産に多額の投資をしていた多くの人や企業が、
突然の不動産価格の暴落によって資産を大きく棄損するというショッキングな現実に直面したわけだ。
その結果、不動産神話が崩壊したのは必然であり、以降は不動産価格は上がり下がりするものという現在に通じる共通認識が生まれた。
50年近い民間分譲マンション市場の歴史のなかで、
マンション価格が明確な下落局面にあったと言えるのは、実は90年代初頭のバブル崩壊後の数年間だけである。
もちろん、リーマンショックや東日本大震災の直後など、単年で見れば前年より平均価格が下落したポイントはいくつかあるし、横ばいが数年続いた時期もある。
いずれも長期的な価格上昇トレンドを覆すような状況にはなっていない。
直近で言えば、世界を揺るがす新型コロナショックに見舞われてさえもマンション価格が下がることはなかった。
近年、マンション価格の高騰が続いていることでそのうち暴落すると危機を煽る言説が絶えずわいてくるが、
その前提には不動産価格は上がり下がりするものというバブル崩壊がもたらした共通認識がある。
歴史の事実を知れば、そうした言説は30年近くも前の、たった一度の暴落を根拠に語られているようなものと言える。
そうでないなら、リーマンショックや新型コロナショックのような、
すぐに価格トレンドが元に戻るような短期的な下落を想定した説ということになる。
不動産全般に神話が生きている可能性を論じているわけではない。
ただ、マンションに限って言えば、平均価格というマクロデータだけでなく、価格が上がり続ける根拠として考えられる要素はいくつかある。
一つは、マンションは不動産デベロッパーによる営利事業であることだ。
利益を生み出すための事業である以上、どんな事業者も付加価値を高めてより高く売れる商品を供給しようとする力学が働くのが当然。
具体的には、利用価値の高い立地を選定したり、居住快適性や利便性を高める商品企画やサービスを開発したり、
いつの時代も過去の商品を上回る商品づくりがなされていくことが価格上昇につながる要因となる。
土地の場合、近年は東京都心部などの利用価値の高い土地の地価は大きく上昇しているが、
郊外や地方の利用ニーズが少ない土地は地価の下落が続いているケースが少なくなく、神話は生きているとは言えない。
しかし、マンションは居住ニーズの高い立地を選んで供給されることが多く、
価格が上がる条件を備えた好立地物件の比率の高さが平均価格の上昇要因となるわけだ。
他にも、マンション事業者の供給スタンスの変化がある。リーマンショック以前は供給戸数を増やすことを
事業の成長ととらえる事業者が少なくなかったが、昨今は価格上昇によって売れ行きが鈍化するようなら、
供給戸数を絞って価格を維持する傾向が強まっている。
すでに日本は世帯数を住宅数が上回る家余り状態であり、多くの事業者が供給戸数を追うことを止め、
高付加価値な商品を高価格で販売する戦略をとるようになってきている。
不動産のデータは、主に直近の市場マーケティングに利用する目的で調査されるため、
何十年も前のデータは歴史資料的な意味合いが強くなってビジネスでは使用場面がほぼないし、リサーチするにも相当に手間がかかる。
水回りや間取りをリフォームする際のポイントについて見てきましたが、部屋の中で大きな面積を占めるのは、床・壁・天井、ドアなどの建具です。
そのため、これらをどうリフォームするかによって、部屋の印象はがらりと変わります。
また、面積が広いために健康や快適さに与える影響も大きく、調湿効果や防音・遮音効果などの機能性も重要です。
家を購入したときには、家具を買いかえたり、新しく買い足したりするでしょう。
インテリアをオシャレにコーディネートするために大切なポイントは、床や建具など住まいが持つベースカラーをもとに、
メインカラーを検討していくことです。
リフォームや建てかえをしない限り大きく変更することが難しい床や建具などのベースカラーは、
例えば同じ木目調でも微妙な色の違いがあり、手持ちの家具がイマイチ合わずに悩んでいるという声もよく聞きます。
また、メインカラーを決めるときには、好きなイメージを思い描くことが大切です。人によって好きなイメージが明確とは限らないため、
私の場合は、まず写真やファブリック、壁紙素材などを見せ、お客様が惹かれるときめく印象が良いなどと感じるメインカラーを中心に全体のイメージを決めていきます。
アクセントカラーは、空間にメリハリをつけ、コーディネートを完成させるにあたって大切な色となります。
小さな面積でも、がらりと印象を変えることができ、一般的にはクッションやカーテンなどのファブリック類を使うことが多いです。
さらに、私が個人的にオススメしたいのが、照明をアクセントカラーとするコーディネートです。
照明は目の高さに近い位置にあるため、インテリアアイテムの中でもよく目につくものです。
さらに、多くの種類、商品があるので個性を出しやすく、空間にアクセントを付けたいときに用いる手法としてトレンドのアイテムです。
例えば、インテリア好きにはたまらない照明の名作ルイスポールセンのPH 5は、オレンジ、ローズ、レッドなど、色のバリエーションを増やし、
光の質を損なうことなくインテリアとしてもより楽しめるように進化を遂げています。
そのほか1975年にイタリアで立ち上げられたトム・ディクソンやポップなキャンディカラーの照明が特徴的な
キュリオーサ&キュリオーサなど、色と質感を色々取り交ぜても面白い効果が生まれます。
手持ちの家具が引き立つように、住まいそのものが持つ床・壁・天井などとの色合わせは大切です。
例えば、同系の類似色は誰もが好む、落ち着く組み合わせになります。さらに、カーテンやアクセントクロスに反対の色を補えば、
メインにしたい家具を引き立たせることなども可能です。ここでは、よくあるお悩みを例に、その解決法を紹介しましょう。
壁や床など住まい自体が持つ雰囲気と、家具や照明、カーテンなどで加えて繋ぐ色の架け橋の演出を総合的に楽しむことが、素敵な空間への近道になると思います。
マンションの購入を機に、一つひとつソファやテーブル、カーテンなどを買いかえるのは大きな楽しみであると同時に、大変な作業でもあります。
店を何軒も回り、家具がもつ微妙な色の差や全体のカラーバランスを考えながら、自分好みにセンスよくアイテムを選んでいくのは、想像以上に手間がかかるものです。
新型コロナ禍以降、いわゆる8割経済という言葉が生まれたように、経済活動が新型コロナ以前の水準に戻るのは、かなりハードルが高い。
だとすれば、2019年並みという供給予測は、ちょっとしたネガティブ要因でも、容易に下振れする可能性があるのではないだろうか。
供給予測と供給実績を過去10年分見比べみると、9回が下振れしていて、
上振れしたのは2013年のみだった。2013年といえば、アベノミクスの大規模金融緩和によって大幅な円安が進み、
外国人による東京のマンション購入が活発化した年である。国内にはもともとなかった外国人のマンション需要が一気に流れ込んできて、
売れ行きが急回復したことが供給戸数上振れの要因のひとつと言える。
マンション市場にポジティブサプライズがあった2013年以外は、供給実績が予測から千戸から数千戸の幅で下振れしているのが現実。
このことは、新築マンションの供給戸数が販売の進捗次第で当初の計画からブレやすいことを示している。
特にこの10年を振り返れば、リーマンショックや東日本大震災といった経済の低迷が長引く事態が発生したことや、
その後マンション価格が大幅上昇したことなど、売れ行き鈍化につながる要因が多かった。
その必然として、デベロッパー各社は当初の販売計画を期中に縮小せざるを得ない場面が少なくなかったはずだ。
その結果、供給実績が期初の予測から下振れする年が多くなったと推測される。
翻って2021年のマンション市場は、新型コロナ禍が収束していない年初の時点では、やはりネガティブな状況と言わざるを得ない。
したがって2021年首都圏では、不動産経済研究所の供給予測である3.2万戸を上限として、
新型コロナ禍がさらに長期化すれば、2020年同様、3万戸割れもありうる。
一方で、マンション価格は高値を維持する可能性が高いと考える。というのは、現在はリーマンショック当時と比べて、
マンション価格が下落しにくい市場構造になっている。
実際に、リーマン級あるいはそれ以上の経済ショックと言われる新型コロナ禍にあっても、
マンション価格は高値安定で推移したことで、現在の市場構造が経済ショックに強い耐性をもっていることが図らずも証明された。
もちろん、昨年の新型コロナ禍をさらに上回るような経済ショックが発生して、
マンション購入検討者の大多数が検討を取りやめるような事態にでもなれば、何らかの影響が出る可能性は否定できない。
しかし、いまだに人口が増え続けている首都圏で、そこまでマンション需要が急減する事態は考えにくい。
たとえ何らかの経済ショックが発生してマンションを購入する人が多少減ったとしても、その分供給戸数を減らすことで、
現在の価格水準で売り切れる程度のマイナス影響であれば、おそらく新築価格は下がらない。
実際に2020年は首都圏で前年の約3.1万戸から約2.4万戸まで7,000戸近く供給戸数を減らしたことで、
高値が維持されたまま新型コロナショックを凌いだ。
ここ数年の新築の高値安定&戸数減から、首都圏ではすでに2019年時点で、中古市場のシェアが新築市場を明確に逆転し、
2020年は1~11月の実績からその差がさらに広がるのは確実。
数年前と比べれば新築戸数が大幅に減っており、その分、マンション購入需要の多くが中古に向かえば、
中古価格が下支えされるため、これもマンション価格の底堅さにつながる要因。
マンション価格については、新型コロナ禍を上回るほどの想定外の何かが起こらない限り、価格水準が下がる要因が今のところ見当たらず、高値水準が継続するのではないだろう。
相続で引き継いだなどの理由で、古い家の売却を考えている方も多いでしょう。しかし古い家は資産価値が低く、新しい物件に比べると売却しにくいです。
一般的な戸建て住宅は木造でつくられていることが多く、木造の法定耐用年数は22年です。そのため築20年を超えると、多くの方が古いと感じることが多いでしょう。周辺相場に比べると古い家は売却価格は安く、古家付きの土地として売却するケースも多いでしょう。
また築年数だけでなく、耐震基準が1981年以前の旧耐震基準で建築している物件も古いといわれる基準の一つです。マンションなどのRC造などの物件では、旧耐震の物件は需要が少なく売りにくいでしょう。古い家の基準について、次の3つの切り口から見ていきましょう。
・築年数での判断基準となる3つの耐用年数
・構造ごとの耐用年数
・耐震性が耐震基準を満たしているか?
築年数での判断基準となる3つの耐用年数
一般的に古い家とは、築年数で判断します。耐用年数を超えた物件は古い家と判断されますが、耐用年数には3つの種類があります。
・物理的耐用年数
・法定耐用年数
・経済的残存耐用年数
それぞれの耐用年数の特徴を見ていきましょう。
物理的耐用年数
物理的耐用年数とは、建物が物理的に壊れてしまい利用できなくなる年数をいいます。物理的耐用年数を過ぎてしまうと、建物や設備をそのまま使用し続けるのは危険な状態になってしまうため早急な対応が必要です。設備であれば入れ替えれば問題ありませんが、建物の場合は大規模な修繕や建て替えが必要になるでしょう。
物理的耐用年数には、決められた基準はありません。物件の構造だけでなく、使い方やメンテナンスによっても違います。同じ時期に並んで建てられた戸建てであっても、物理的耐用年数は同じではありません。逆にいえば物理的耐用年数は、メンテナンスなどを定期的に行うことで伸ばせます。
このあと紹介する法定耐用年数や、経済的残存耐用年数に比べると物理的耐用年数は一番長いです。先ほど木造戸建てが古いと判断される基準は20年と紹介しましたが、実際にはメンテナンス次第で何十年も利用できます。物理的耐用年数とは、家を問題なく利用できるまでの年数といえるでしょう。
法定耐用年数
法定耐用年数とは、固定資産である建物が減価償却によって価値がなくなるまでの期間をいいます。法定耐用年数は税法上の考え方で、固定資産を購入した際に一括に費用として計上するのではなく、複数年にわたって少しずつ費用計上をするための期間を表しています。たとえば木造の戸建てであれば法定耐用年数は22年、RC造のマンションであれば47年です。
仮に建物価格が2,200万円の木造戸建てを購入したのであれば、2,200万円÷22年=100万円となるため、毎年100万円を費用として計上することになります。毎年100万円ずつ建物の価値が減少することになるため、100万円の費用計上を減価償却といいます。
減価償却や費用は、事業の決算を行う際に重要な指標です。不動産賃貸を事業として行うのであれば、法定耐用年数によって利益が左右されるため、とても重要な項目といえます。しかし法定耐用年数は税法上の年数であるため、実際に利用できる年数とは大きく異なります。木造戸建ての法定耐用年数は22年ですが、実際に22年で利用できなくなる物件はほとんどないでしょう。
また自宅として不動産を買うのであれば、費用などは何の影響もないため法定耐用年数は関係ありません。そのためマイホームを購入する場合は、法定耐用年数はあまり気にする必要はないでしょう。
経済的残存耐用年数
経済的残存耐用年数とは、建物が「経済的に」価値を保てる年数をいいます。「経済的に」に価値があるかどうかの、明確な定義はありません。経済的残存耐用年数は、主に金融機関が投資用不動産への融資の審査の際に使うケースが多いです。
投資用不動産への融資では、物件が当初期待した収益に対してどれくらいの収益を確保できるかどうかが重要です。一般的に収益不動産は築年数が経過するほど収益性が劣り、物件の資産価値は下落します。つまり物件の経済的価値は年々減少していくわけであり、いつまでも当初期待した収益をあげられるわけではありません。当初期待した収益をあと何年あげられるかが、経済的残存耐用年数といえるでしょう。
経済的耐用年数も物理的耐用年数と同様に定められた基準はありませんが、法定耐用年数の7割としている金融機関もあるようです。経済的耐用年数は投資用不動産の検証に使われる数値であり、マイホームの購入ではあまり気にしなくてよいでしょう。
構造ごとの耐用年数
物理的耐用年数や経済的残存耐用年数には明確な基準はありませんが、法定耐用年数には構造ごとに決められた年数があります。国税庁が定めている構造ごとの法定耐用年数は、下記の通りです。
・鉄骨鉄筋コンクリート、または鉄筋コンクリート 47年
・れんが造、石造またはブロック造 38年
・金属造(骨格が肉厚4ミリを超える) 34年
・金属造(骨格が肉厚4ミリ以下) 27年
・木造 22年
上記の耐用年数は、建物の使用用途が住宅の場合です。店舗や事務所、工場などの場合はそれぞれの耐用年数が定められています。
耐震性が耐震基準を満たしているか?
古い家かどうかの判断基準に、耐震基準があります。耐震基準とは、新たに建築する建物が建築基準法や建築基準法施行令などの法令によって国が定めた「最低限満たすべき地震の耐性基準」を満たしているかどうかの基準です。
耐震基準は適宜見直されており、1981年5月以前に建築された建物を「旧耐震基準」、1981年6月以降の基準で建築された建物のことを「新耐震基準」といいます。建物が「新耐震基準」か「旧耐震基準」かによって建物の評価は大きく変わり、「旧耐震基準」の物件は古い物件とみなされ価値が大きく下落することが多いです。
金融機関によっては「旧耐震基準」で建築された物件には、融資をしない可能性もあります。耐震基準は戸建てよりもマンションを売却する際に重視されることが多いため、築古のマンションを売却する際には注意しましょう。
古い家を保有するリスク
古い家を持ち続けるには、リスクもあります。相続などで引き継いだ古家を、手放したいと思っている方も多いでしょう。しかし古い家を売る方法がわからず、売りたいと思いつつ長く保有している方も多いのではないでしょうか。
資金に困っているなどの事情がないのであれば、急いで売る必要はありません。しかし古い家を保有することで、下記のようなリスクがある点には注意しておきましょう。
・状態が悪化して倒壊の危険性が増す
・固定資産税が6倍になる可能性がある
状態が悪化して倒壊の危険性が増す
相続などで引き継いだ古い家は、空き家のまま放置しているケースも珍しくありません。誰も住んでいない家は劣化が早く、最終的には倒壊などの危険性が高まります。万が一建物が倒壊してしまうと周囲への影響はさけられず、近隣住民などへ怪我をさせてしまうかもしれません。
倒壊などで他人に危害を加えてしまった場合、責任は所有者がとります。怪我などで損害を与えてしまったのであれば、補償しなければなりません。「相続で引き継いでただ持っているだけ」の物件が、ある日突然借金をつくってしまう可能性があります。空き家は防犯的にも周囲の評判が悪いこともあり、使う予定がないのであればできるだけ早めに売却するようにしましょう。
固定資産税が6倍になる可能性がある
古い家を保有していると、固定資産税が6倍になってしまう可能性があります。現在日本では周囲への生活環境の悪化や倒壊・火災リスクなどから、空き家問題が深刻です。都心部でも所有者不明の空き家が増えており、国が対策を強化しています。
平成27年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」では、一定の条件に該当する空き家の固定資産税を6倍にすると定められています。さらに2023年には法改正が行われ、対象となる空き家の範囲が広がりました。
このように誰も住んでいない古い家を保有していると、高額な固定資産税が課されるリスクがあります。無駄な税金を払うくらいであれば、売れるうちに売っておくようにしましょう。
古い家を売る方法とは?
古い家を売るには、次のような方法があります。
・現況の状態で売る
・外壁や内装など一部リフォームして売る
・取り壊し・更地にしてから売る
・古家付きの土地として売る
・空き家バンクに登録をする
・不動産会社・買取業者に買取の依頼をする
それぞれの内容を見ていきましょう。
現況の状態で売る
古くても建物の状態が悪くないのであれば、現況のまま売却する方法もあります。中古の家を探している買主は、ある程度リフォームを前提としています。そのため多少建物が古くても、検討してくれることもあるでしょう。ただし水回りや外壁などの汚れがひどいと買主の印象も悪くなってしまうため、汚れがある場合はクリーニングなどを検討しましょう。
外壁や内装など一部リフォームして売る
建物がまだまだ使えるのであれば、リフォームして売却する方法もあります。最近では築古の物件でもリノベーションして、長く使う方も増えています。そのためリフォームして見た目を綺麗にすることで、買主が見つかりやすくなるでしょう。
またリフォームを施すことで、建物の評価があがる場合もあります。古い家を売る場合、一般的には土地の価格だけで古家の査定は0の場合が多いです。しかしリフォームすれば建物の評価があがり、高く売却できる可能性があります。しかし大規模なリフォームとなれば費用もかかるため、資金負担が重くなってしまう点には注意しましょう。
またリフォームに失敗するとかえって売却しにくくなる可能性もあるため、必ずプロに相談してリフォームを行いましょう。
取り壊し・更地にしてから売る
古家を壊して、更地にして売却する方法もあります。更地にして土地として売却することで、自宅を探している方だけでなくアパートや店舗などの用地を探している方も買主の対象になります。買主の候補が広がるため、より売却しやすくなるでしょう。古い家を放置していると、前述のように固定資産税が6倍になってしまう可能性がありますが、更地にしておけばその点も安心です。
しかし古家を解体するには費用がかかります。また建物付きの土地に比べると、更地は固定資産税が高いです。更地にすることで経済的な負担が増えてしまう可能性がある点には、注意しましょう。
古家付きの土地として売る ※注意点として固定資産税が上がる〜という内容も記載してください。
古い家を売る場合、古屋付きとして土地売却をする方法があります。建物には手を入れないで現況のまま、「土地」として売りだすことで土地を探している買主にアピールできます。築年数の古い「戸建て」として売却するよりも、多くの買主の目にとまりやすいでしょう。
またどんなに古い家であっても、建物が建っている土地の方が買主はマイホームローンを使いやすくなります。土地だけ購入する場合はつなぎ融資を利用するなど、少し複雑な手続きとなることが多いです。このように古家付きの「土地」として売却することで、売れやすくなる可能性があります。
空き家バンクに登録をする
自治体が運営している空き家バンクを利用する方法もあります。空き家バンクとは、空き家の有効活用を目的として自治体が管理するデータベースに空き家情報を登録する制度です。登録された空き家情報は自治体のWebサイトなどで公開されるため、誰でもアクセスができ、買主と借主のスムーズなマッチングが期待できます。
空き家バンクに登録すれば自治体がインターネット情報に公開してくれ、「空き家を買いたい」や「借りたい」人を探してくれます。物件の売り情報や賃貸物件を掲載しているホームページのようなものと考えるとわかりやすいでしょう。しかし自治体は情報を掲載するだけで、積極的に買い手探しを行ってくれるわけではありません。また不動産会社ではないため売買の実務のサポートもない点には注意しましょう。
不動産会社・買取業社に買取の依頼をする
不動産会社や買取業者に買取を依頼する方法もあります。買取業者に買い取ってもらうメリットは、すぐに売却できる点です。一般的に不動産を売却する際には、6ヶ月程度かかります。せっかく買主が見つかった場合でも、ローンの審査が通らず売買が成立しないこともあるでしょう。買取業者であれば資金力も豊富なため、すぐに売却ができて手元に資金が入ります。
ただし買取業者に売却する場合は、相場よりも価格が安くなってしまいます。買取業者は購入した空き家を転売するなどして利益を得ることが目的なため、どうしても価格が安くなってしまう点には注意しましょう。
古い家を売る手順とは?
古い家を売る手順は、次の通りです。
1.査定依頼をして価格を決める
2.不動産会社を探して媒介契約
3.売却活動
4.売買契約の締結
5.決済・引き渡し
6.確定申告
それぞれの手順の内容を紹介します。
1.査定依頼をして価格を決める
不動産を売却する際、まずは不動産査定を通じて不動産会社を選ぶことになります。不動産の売却において不動産会社の果たす役割は非常に多く、売却が成功するかどうかは不動産会社にかかっているといっても過言ではありません。とくに古家を売却する場合は、一般の不動産よりも売りにくいため販売力のある不動産会社に依頼する必要があります。
査定をとる際には一括査定などを活用して、複数の不動産会社から査定をとるようにしましょう。複数の査定をとって比較することで売却する不動産の相場もわかりますし、不動産会社の対応も比較できます。複数社を比較する中で、信頼できる会社を選びましょう。
2.不動産会社を探して媒介契約
信頼できる不動産会社が見つかったら、媒介契約を締結します。媒介契約とは不動産会社に売却を依頼するための契約のことで、不動産会社が準備してくれる媒介契約書に署名・捺印するだけです。手数料などの費用もかかりません。
また媒介契約には、3つの種類があるためどの媒介契約にするかよく確認しておきましょう。
・一般媒介契約
同時に複数の不動産会社に依頼できる
・専任媒介
1社のみに依頼。自分で見つけた買主とは取引可能
・専属専任媒介
1社のみに依頼。自分で見つけた買主とも取引できない
不動産会社からすれば他社とは媒介契約ができない専任媒介のほうが、力が入ります。そのため営業にも力を入れてくれることが期待できるでしょう。ただしいつまでたっても買主が見つからない場合は、一般媒介に切り替えるかほかの不動産会社に切り替えましょう。
3.売却活動
媒介契約を結んだあとは、不動産会社が販売活動を行います。自社で抱える顧客に案内したり、レインズという不動産会社が利用する情報サイトに掲載したりして買主を見つけてきます。買主候補が見つかった場合の価格交渉や、物件の案内なども不動産会社の役割です。
売却活動の方法はさまざまで、折り込みチラシや新聞、インターネットやSNS、現地看板など、物件やエリアに合わせた方法を行います。なかなか買主が見つからない場合は、不動産会社とも相談して売却活動を見直すことも検討しましょう。
4.売買契約の締結
買主と条件面・価格面で折り合いがついたら、ようやく売買契約を締結します。不動産会社が作成した売買契約書に買主・売主双方が署名・捺印を行い、印紙を貼り付けます。売買契約書は売主・買主それぞれ2通作成する場合が多いですが、1通のみでも問題ありません。
売買契約の際に物件価格の一部を手付金として受け取る場合が多く、契約を解除した場合などは受領した手付金の倍額を払うことになります。また買主がローンを利用する場合は、ローン特約という条項が付与されるケースがあります。これは万が一買主がローンの審査に通らなかった場合は、契約をキャンセルできるという内容です。
買主を保護するための条項なので、売主側からすればローン条項がないほうが安心です。もし複数の買主が現れて、ローン条項無しでもよい買主とローン条項を希望する買主がいる場合は、ローン条項無しの買主を優先しましょう。
5.決済・引き渡し
売買契約が終わったあとは、代金の決済と物件の引き渡しを行います。決済は司法書士立ち合いのもと代金の受領を行い、法務局へ所有権移転申請を行います。法務局への登記申請を行わないと登記上の所有者が変更しないため、所有権が移転したことになりません。
一般的に決済は不動産会社か、買主がローンを利用する場合は金融機関で行うことが多いです。売主や買主、不動産会社など関係者が集まって、書類の確認や資金決済を行います。
6.確定申告
不動産の決済が終了しても、まだ終わりではありません。不動産を譲渡(=売却)して、所得(=利益)が出た場合には、譲渡所得税が課税されるため確定申告して所得税を納税する必要があります。確定申告は不動産を売却した年の、翌年の2月中旬~3月中旬に行う必要がありますので、忘れずに行うようにしましょう。
譲渡所得税は、下記の計算式で計算します。
【譲渡所得】
物件を売った金額等(譲渡収入金額) – 物件を買った費用(取得費) + 売却時の諸費用(譲渡費用)
上記の算式で算出した譲渡所得に対して、下記の税率をかけて税金を計算します。譲渡所得税の税率は保有期間によって、短期譲渡と長期譲渡に分かれます。
・所有期間5年以下(短期譲渡):39.63%
・所有期間5年超(長期譲渡):20.315%
所得税の計算にはほかにも細かい決まりがあるため、国税庁のHPなどで確認しましょう。
確定申告をうっかり忘れてしまうと、延滞税などがかかってしまいます。確定申告はインターネットでもできますし、税務署へ行けば不明点も質問できます。
古い家を売るコツ
古い家は、新しい物件に比べると売却しにくい場合が多いです。そのため古い家を売る際には、ここで紹介するコツを押さえて売却活動を行いましょう。
・集客力の強い不動産会社を選ぶ
・1社だけでなく複数社に相談をする
・ホームステージングを利用する
それぞれのコツを見ていきましょう。
集客力の強い不動産会社を選ぶ
古い家の売却に限らず、不動産を売却する際には不動産会社の集客力がとても重要です。物件の買主を探すのは不動産会社の役割なため、集客力が弱ければいつまでたっても売却ができません。
集客力が強いかどうかを見極めるのは難しいですが、たとえばWebサイトに掲載されている物件情報が多いのであれば、多くのお客さんから売却依頼を受けていることになります。また実際に不動産会社を利用した人の口コミも参考になるでしょう。
1社だけでなく複数社に相談をする
1社だけでなく、複数社に相談をすることも重要です。不動産会社には得意な分野やエリアがあるため、戸建てが得意な不動産会社もあればマンションに強い不動産会社もあるでしょう。また地域に密着した地場企業であれば、独自の販売ルートや顧客を持っています。
そのため1社への相談だけで売却を依頼してしまうと、中々売却できない可能性もあります。複数の会社に相談すればそれぞれの不動産会社の特徴もわかりますし、信頼できそうな担当者も見つかるでしょう。また物件の相場も、複数の不動産会社に相談することで正確にわかります。古い家を相談する際は、複数の不動産会社に相談して古家付きの土地売買になれている不動産会社を見つけましょう。
ホームステージングを利用する
ホームステージングを利用することで、古い家も売りやすくなる可能性があります。ホームステージングとは内装を家具やインテリアでコーディネートして、不動産の魅力を活かす手法のことです。元々はアメリカなどでよく利用されていた手法ですが、近年日本でも注目されています。
古い家はどうしても内装が劣化してしまうため、内覧時の印象が悪くなってしまうことが少なくありません。ホームステージングをすれば内装の印象もよくできますし、買主にとっても実際の住み心地をイメージしやすくなります。ホームステージングはDIYを活用して自分で行う方法もありますし、専門の業者に依頼することもできます。古い家を売りたい場合はホームステージングを検討しましょう。
よくある質問
古い家を売る場合の、よくある質問を紹介します。
質問①古い家を売るためにリフォームはした方がいいですか?
古い家の場合は修繕が必要な箇所も多く、見た目も劣化していることが多いでしょう。そのため売却する前にリフォームを検討している方も少なくないでしょう。古い家を売るためには、リフォームは必要でしょうか。
回答①プロに相談せずに独断のリフォームはやめた方がいい
結論からいうと、プロに相談しないで独断でのリフォームはおすすめしません。中古物件の購入を検討している買主は、リフォームを前提としています。間取りや内装なども自分好みにリフォームして利用したいと考えている方も多いです。
そのため売主の判断でリフォームをしてしまうと、買主の希望に合わずかえって検討者を減らしてしまうかもしれません。また高いお金をかけてリフォームしても、その分だけ高く売却できるとは限りません。もしリフォームを行うのであれば、不動産会社などのプロに相談してから行うようにしましょう。