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住宅ローンには、返済期間の全期間で金利が固定される固定型、選択した当初の一定期間だけ金利が固定される固定金利期間選択型、 一般に半年ごとに金利が見直される変動型の主に3タイプがある。 このうち変動型は当初の金利が最も低いのが最大の魅力で、 現在はなんと0.3%台から選べる史上空前の超低金利状態。 変動型は適用金利が半年ごとに変動する可能性がある。つまり将来の金利上昇リスクを常に自分でとることになる。 固定型や固定期間選択型は金利が固定される間の金利上昇リスクを金融機関がとるため、その分、金利が高めに設定される。 最長35年という長期借り入れとなる住宅ローンでは、変動型はハイリスクと見なされることが多い。 しかし、ここで言うハイリスクという表現はあくまで固定型との相対的な見方にすぎない。 重要なのは、変動型のリスクの程度を具体的な数字で知っておくこと。 変動型のリスクが自身の経済力に照らして十分に許容できる範囲であれば、過度に怖れる必要はないし、 逆に固定型と比べて利息負担を大きく減らせる可能性もある。むしろその可能性は、 新型コロナ禍の発生によって以前よりも高まっていると考えられる。 変動型住宅ローンの金利は、概ね日銀の政策金利に連動する。

2000年代はほとんどの期間、日銀がゼロ金利政策や現在のマイナス金利政策をとってきたため、 この20年間ほど変動型の基準金利は変動型とは名ばかりで、ほぼ過去最低水準が続いてきた。 日銀が政策金利を超低金利に維持しているのは、長引くデフレが最大の要因。 デフレ下では需要が供給を下回るため、企業は投資に消極的になりやすい。その結果、資金需要が低迷することになる。 企業が資金を借りて投資することは経済を回すエンジンである。 このため日銀は企業が資金を借りやすくするため政策金利を極限まで下げている。 加えて、企業の資金需要の低迷によって、多くの民間金融機関は従来の儲け口が減ったことで、 個人向け住宅ローン融資に活路を求めるようになった。 これが銀行間の住宅ローン金利の引き下げ競争につながった。 将来的に、変動型の金利が上がる時がきたら、上で述べた超低金利化の逆の現象が起きているはず。 すなわち、日本経済が好景気に沸いて、デフレからインフレに転じ、 投資資金を借りたい企業が次々現れるような状況になる、ということだ。もちろん、個人の所得も増えている。 そこまでくれば、マイナス金利やゼロ金利政策は解除されるだろうし、 金融機関の住宅ローン獲得競争も下火になり、住宅ローン金利は全般的に上がることになる。 現実を見れば日本がそのような経済状況に転じるのは数年程度では難しいと誰もが思うはず。 実際に近年の日本で比較的景気が良かったとされる、アベノミクスの初期においてすら、 当時のゼロ金利政策は解除されなかった。 それどころかデフレを脱しきれず、2016年にはマイナス金利政策まで踏み込んで現在に至っている。 こうした過去の経緯だけを見ても、変動型の金利はそう簡単には上昇しなさそうだが、ここにきてさらに経済の浮揚を阻害する事象が起きた。 それが新型コロナ禍である。つまり、新型コロナ禍の発生によって、 変動型の金利が将来的に上がる時期が、いっそう遠のいたと考えられる。 住宅ローンの金利はその時々のローン残高にかかるため、返済期間が進むほど残高が減って金利変動の影響が小さくなる点。 住宅ローンは30年以上の長丁場のため、変動型の金利上昇リスクを不安視する人は少なくない。 しかし、そのリスクは返済期間を通して一様ではなく、返済が進むほど小さくなっていくという性質がある。 また、5,000万円の借入で金利上昇幅が0.5%程度の場合で、返済負担の増額リスクは月額1万円程度の範囲ということも知っておくべき。 住宅ローンで一般的な元利均等返済では、当初の金利が低いほど月々の返済額が少なくなると同時に、ローン残高が早く減るという点。 前者の特徴は容易に想像がつくだろうが、ローン残高が減る早さの違いに気づいている人は案外少ないのではないだろう。 ローン残高は金利がかかる元なので、これが早く減ることは金利上昇リスクの軽減に直結する。 仮に将来、金利が上がる時がきたら、それは決してネガティブなことではなく、好景気に沸き国民の所得が増えて、 金利上昇への対応力も上がっているはず。その観点からも、金利上昇リスクを過度に不安視する必要はないというのが筆者の見方。 金利上昇リスクの許容度は人それぞれであり、人によって貯蓄の得手不得手もある。 したがって全ての人に変動型を勧めるわけではない。歴史的に見れば、固定型も十分に低金利な水準なので、固定型を選ぶことを決して否定はしない。 大切なことは変動型はリスクが大きいという抽象的な捉え方をせず、リスクを具体的な数字で測ること。 そのうえで、自身の所得や貯蓄、リスク許容度に照らして、確信をもって判断することをお勧めする。 新居が決まり、新しい暮らしを始めようとする際に、家具を選ぶ楽しみに想像を膨らませる人も多いのではないでしょうか。 一方で、手持ちの家具は新居に合うのか、それとも家具を一新したほうがいいのか、悩む人もいる。 これから新居とともに家具を検討したい人へ家具の選び方や考え方について、 野村不動産インテリアサロンに在籍するインテリアアドバイザーがお届けします。 多くの人がイメージしやすいテーブルや椅子、ソファなどのほか、チェストやキャビネットなどの収納家具もあります。 いずれも必要な場所にそのまま置いて使用する置き家具ですが、 家具には部屋の壁に固定する形で製作する造作家具もあります。 造作家具は、サイズやデザイン、必要な機能などを家族の好みや住まいに合わせて調整できます。 内装とともにプランを立てられるので、室内空間全体の一体感が格段にアップするでしょう。 また、造作家具は扉の形状や材質なども全てオーダーになりますが、システム収納家具といって 家具メーカーが用意した豊富なサイズ展開のパーツを組み合わせてつくり上げるものもあります。 椅子やテーブル、ソファなどの置き家具は、魅力的なデザインのものが多い 私たちインテリアアドバイザーは、置き家具や造作家具、システム収納家具それぞれの特徴を上手に取り入れて、 全体として使いやすく魅力的な住まいになるようお手伝いをしています。 実際に置き家具を選んだり、造作家具やシステム収納家具について検討したい場合に、何から始めればいいのでしょうか。 私は、長く使っていくものだからこそ、実際に多くの家具を体感することをおすすめしています。 なぜなら、素材感や使い心地など、家具は実物を見ないとわからないことが多いからです。 雑誌やカタログ、WEBサイトなどでイメージを固めることは大切ですが、店舗や家具メーカーのショールームへ足を運んで、 家具に触れてみてはいかがでしょうか。例えばチェアやソファは、 実際の座り心地を試してみた上で自分にとってのお気に入りをセレクトすることをおすすめします。 そのようにして選んだ家具は、実際に購入した後の暮らしの中で、心地良さを感じることができます。 お気に入りのチェアやソファに座ったときに味わう感覚、その瞬間の積み重ねが家を買ってよかったという気持ちにつながっていくと思います。 ぜひ多くの人に触れてみて欲しいのが、FLEXFORM・B&B Italia・Minottiなどの有名ブランドの家具です。 家具を選ぶときの視野が広がりますし、知識が深まれば、家具選びがもっと楽しくなることでしょう。 ショールームには部屋づくりのヒントがたくさんあります。家具そのものは言うまでもなく、 スタンド・ペンダント照明・グリーンなど多彩なアイテムでコーディネートされたインテリアが、家具のレイアウトや住まいづくりの参考になります。 間取りや家具のレイアウトを考える際には収納がもっと欲しいといったご要望が出ることも少なくありません。 置き家具だけではあまり収納スペースは増えないので、結果、収納を優先するか、 インテリアとしての見た目を優先するかという選択に迫られることもあります。 そのような場合には、システム収納家具や造作家具をひとつの収納スペースとして考えるといいでしょう。 これらの家具は間取りに合わせてつくることができるため、動線を妨げないよう柔軟に設置場所を考えることができます。 壁一面を造作家具で収納にすると狭く感じるのではと気になる人もいるかもしれませんが、 その点はカラーや素材、高さなどを調整することにより、圧迫感を減らすことができます。 例えば、リビングの壁に造作家具を検討する場合、扉を部分的に減らしたり、ガラスやミラーなど材質の異なるものを取り入れたり、 どこかにアイキャッチをつくるなど、抜けを意識したコーディネートによって空間がすっきりします。 フォーカルポイントを意識したバランスのさじ加減は、インテリアを綺麗にまとめる鍵のひとつとなることもあります。 リビングの壁面収納の例。あえて壁を見せたり、素材を変えたりすることで圧迫感を感じさせないようにしている インテリアのプロに相談して、住まいに合った家具選びを 理想のライフスタイルを実現するためには、豊富な専門知識をもつインテリアのプロに頼る、相談する、 という選択肢もあれば心強いことでしょう。 私たちインテリアアドバイザーは、お客さまがスムーズに気持ちよくお住まいいただけるように、 家具選びをはじめ、インテリアコーディネートのサポートをさせていただいています。 野村不動産のインテリアセレクションは、こうしたインテリアのお悩みや課題をインテリアアドバイザーに相談いただきながら、 手配や設置までをトータルでお任せいただくことができるサービスです。 東京・西新宿にある野村不動産インテリアサロンには、テーブルや椅子などの置き家具からシステム収納家具、 造作家具まで、さまざまな商品の展示をしております。サンプルをもとに購入すべき家具の方針を検討いただき、 さらに、プロのインテリアアドバイザーがショールームの見学手配や採寸・納品まで一貫して窓口となり、対応いたします。 かつて日本では、土地や不動産の価格は上がり続けるものという、いわゆる土地神話・不動産神話が信じられていた。 現在は、不動産の価格は時々の経済情勢によって、上がったり下がったりするものという認識が広く浸透していて、 当の神話を信じている人は皆無だろう。 しかし、日ごろからマンション市場を数字で分析している筆者は、ある興味深いデータに遭遇した。 それは、土地神話ならぬマンション神話は実は生きているのではないか、と思わせる内容だったのだ。 90年前後の不動産バブルとその崩壊による価格の急上昇と急落は、明らかにトレンドを逸脱しているが、 それを一時的な市場の乱れと捉えたらどうだろう。首都圏・近畿圏とも、 新築マンション平均価格は概ね一定の角度で上昇し続けている、と見ることも可能ではない。 1973年から現在に至るまで首都圏・近畿圏の新築マンション価格はほぼ一貫して上がり続けているグラフを描くことになる。 つまり、90年前後の不動産バブルをあくまで一時的な市場の乱れと捉えるならば、 マンション価格は長期的に上がり続けるものという神話が生きていることになってしまう。 そもそも90年代初頭のバブル崩壊までは不動産価格は上がり続けるものと信じられていた。 しかし、そう信じて不動産に多額の投資をしていた多くの人や企業が、 突然の不動産価格の暴落によって資産を大きく棄損するというショッキングな現実に直面したわけだ。 その結果、不動産神話が崩壊したのは必然であり、以降は不動産価格は上がり下がりするものという現在に通じる共通認識が生まれた。 50年近い民間分譲マンション市場の歴史のなかで、 マンション価格が明確な下落局面にあったと言えるのは、実は90年代初頭のバブル崩壊後の数年間だけである。 もちろん、リーマンショックや東日本大震災の直後など、単年で見れば前年より平均価格が下落したポイントはいくつかあるし、横ばいが数年続いた時期もある。 いずれも長期的な価格上昇トレンドを覆すような状況にはなっていない。 直近で言えば、世界を揺るがす新型コロナショックに見舞われてさえもマンション価格が下がることはなかった。 近年、マンション価格の高騰が続いていることでそのうち暴落すると危機を煽る言説が絶えずわいてくるが、 その前提には不動産価格は上がり下がりするものというバブル崩壊がもたらした共通認識がある。 歴史の事実を知れば、そうした言説は30年近くも前の、たった一度の暴落を根拠に語られているようなものと言える。 そうでないなら、リーマンショックや新型コロナショックのような、 すぐに価格トレンドが元に戻るような短期的な下落を想定した説ということになる。 不動産全般に神話が生きている可能性を論じているわけではない。 ただ、マンションに限って言えば、平均価格というマクロデータだけでなく、価格が上がり続ける根拠として考えられる要素はいくつかある。 一つは、マンションは不動産デベロッパーによる営利事業であることだ。 利益を生み出すための事業である以上、どんな事業者も付加価値を高めてより高く売れる商品を供給しようとする力学が働くのが当然。 具体的には、利用価値の高い立地を選定したり、居住快適性や利便性を高める商品企画やサービスを開発したり、 いつの時代も過去の商品を上回る商品づくりがなされていくことが価格上昇につながる要因となる。 土地の場合、近年は東京都心部などの利用価値の高い土地の地価は大きく上昇しているが、 郊外や地方の利用ニーズが少ない土地は地価の下落が続いているケースが少なくなく、神話は生きているとは言えない。 しかし、マンションは居住ニーズの高い立地を選んで供給されることが多く、 価格が上がる条件を備えた好立地物件の比率の高さが平均価格の上昇要因となるわけだ。 他にも、マンション事業者の供給スタンスの変化がある。リーマンショック以前は供給戸数を増やすことを 事業の成長ととらえる事業者が少なくなかったが、昨今は価格上昇によって売れ行きが鈍化するようなら、 供給戸数を絞って価格を維持する傾向が強まっている。 すでに日本は世帯数を住宅数が上回る家余り状態であり、多くの事業者が供給戸数を追うことを止め、 高付加価値な商品を高価格で販売する戦略をとるようになってきている。 不動産のデータは、主に直近の市場マーケティングに利用する目的で調査されるため、 何十年も前のデータは歴史資料的な意味合いが強くなってビジネスでは使用場面がほぼないし、リサーチするにも相当に手間がかかる。 水回りや間取りをリフォームする際のポイントについて見てきましたが、部屋の中で大きな面積を占めるのは、床・壁・天井、ドアなどの建具です。 そのため、これらをどうリフォームするかによって、部屋の印象はがらりと変わります。 また、面積が広いために健康や快適さに与える影響も大きく、調湿効果や防音・遮音効果などの機能性も重要です。 家を購入したときには、家具を買いかえたり、新しく買い足したりするでしょう。 インテリアをオシャレにコーディネートするために大切なポイントは、床や建具など住まいが持つベースカラーをもとに、 メインカラーを検討していくことです。 リフォームや建てかえをしない限り大きく変更することが難しい床や建具などのベースカラーは、 例えば同じ木目調でも微妙な色の違いがあり、手持ちの家具がイマイチ合わずに悩んでいるという声もよく聞きます。 また、メインカラーを決めるときには、好きなイメージを思い描くことが大切です。人によって好きなイメージが明確とは限らないため、 私の場合は、まず写真やファブリック、壁紙素材などを見せ、お客様が惹かれるときめく印象が良いなどと感じるメインカラーを中心に全体のイメージを決めていきます。 アクセントカラーは、空間にメリハリをつけ、コーディネートを完成させるにあたって大切な色となります。 小さな面積でも、がらりと印象を変えることができ、一般的にはクッションやカーテンなどのファブリック類を使うことが多いです。 さらに、私が個人的にオススメしたいのが、照明をアクセントカラーとするコーディネートです。 照明は目の高さに近い位置にあるため、インテリアアイテムの中でもよく目につくものです。 さらに、多くの種類、商品があるので個性を出しやすく、空間にアクセントを付けたいときに用いる手法としてトレンドのアイテムです。 例えば、インテリア好きにはたまらない照明の名作ルイスポールセンのPH 5は、オレンジ、ローズ、レッドなど、色のバリエーションを増やし、 光の質を損なうことなくインテリアとしてもより楽しめるように進化を遂げています。 そのほか1975年にイタリアで立ち上げられたトム・ディクソンやポップなキャンディカラーの照明が特徴的な キュリオーサ&キュリオーサなど、色と質感を色々取り交ぜても面白い効果が生まれます。 手持ちの家具が引き立つように、住まいそのものが持つ床・壁・天井などとの色合わせは大切です。 例えば、同系の類似色は誰もが好む、落ち着く組み合わせになります。さらに、カーテンやアクセントクロスに反対の色を補えば、 メインにしたい家具を引き立たせることなども可能です。ここでは、よくあるお悩みを例に、その解決法を紹介しましょう。 壁や床など住まい自体が持つ雰囲気と、家具や照明、カーテンなどで加えて繋ぐ色の架け橋の演出を総合的に楽しむことが、素敵な空間への近道になると思います。 マンションの購入を機に、一つひとつソファやテーブル、カーテンなどを買いかえるのは大きな楽しみであると同時に、大変な作業でもあります。 店を何軒も回り、家具がもつ微妙な色の差や全体のカラーバランスを考えながら、自分好みにセンスよくアイテムを選んでいくのは、想像以上に手間がかかるものです。 新型コロナ禍以降、いわゆる8割経済という言葉が生まれたように、経済活動が新型コロナ以前の水準に戻るのは、かなりハードルが高い。 だとすれば、2019年並みという供給予測は、ちょっとしたネガティブ要因でも、容易に下振れする可能性があるのではないだろうか。 供給予測と供給実績を過去10年分見比べみると、9回が下振れしていて、 上振れしたのは2013年のみだった。2013年といえば、アベノミクスの大規模金融緩和によって大幅な円安が進み、 外国人による東京のマンション購入が活発化した年である。国内にはもともとなかった外国人のマンション需要が一気に流れ込んできて、 売れ行きが急回復したことが供給戸数上振れの要因のひとつと言える。 マンション市場にポジティブサプライズがあった2013年以外は、供給実績が予測から千戸から数千戸の幅で下振れしているのが現実。 このことは、新築マンションの供給戸数が販売の進捗次第で当初の計画からブレやすいことを示している。 特にこの10年を振り返れば、リーマンショックや東日本大震災といった経済の低迷が長引く事態が発生したことや、 その後マンション価格が大幅上昇したことなど、売れ行き鈍化につながる要因が多かった。 その必然として、デベロッパー各社は当初の販売計画を期中に縮小せざるを得ない場面が少なくなかったはずだ。 その結果、供給実績が期初の予測から下振れする年が多くなったと推測される。 翻って2021年のマンション市場は、新型コロナ禍が収束していない年初の時点では、やはりネガティブな状況と言わざるを得ない。 したがって2021年首都圏では、不動産経済研究所の供給予測である3.2万戸を上限として、 新型コロナ禍がさらに長期化すれば、2020年同様、3万戸割れもありうる。 一方で、マンション価格は高値を維持する可能性が高いと考える。というのは、現在はリーマンショック当時と比べて、 マンション価格が下落しにくい市場構造になっている。 実際に、リーマン級あるいはそれ以上の経済ショックと言われる新型コロナ禍にあっても、 マンション価格は高値安定で推移したことで、現在の市場構造が経済ショックに強い耐性をもっていることが図らずも証明された。 もちろん、昨年の新型コロナ禍をさらに上回るような経済ショックが発生して、 マンション購入検討者の大多数が検討を取りやめるような事態にでもなれば、何らかの影響が出る可能性は否定できない。 しかし、いまだに人口が増え続けている首都圏で、そこまでマンション需要が急減する事態は考えにくい。 たとえ何らかの経済ショックが発生してマンションを購入する人が多少減ったとしても、その分供給戸数を減らすことで、 現在の価格水準で売り切れる程度のマイナス影響であれば、おそらく新築価格は下がらない。 実際に2020年は首都圏で前年の約3.1万戸から約2.4万戸まで7,000戸近く供給戸数を減らしたことで、 高値が維持されたまま新型コロナショックを凌いだ。 ここ数年の新築の高値安定&戸数減から、首都圏ではすでに2019年時点で、中古市場のシェアが新築市場を明確に逆転し、 2020年は1~11月の実績からその差がさらに広がるのは確実。 数年前と比べれば新築戸数が大幅に減っており、その分、マンション購入需要の多くが中古に向かえば、 中古価格が下支えされるため、これもマンション価格の底堅さにつながる要因。 マンション価格については、新型コロナ禍を上回るほどの想定外の何かが起こらない限り、価格水準が下がる要因が今のところ見当たらず、高値水準が継続するのではないだろう。

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